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【一日一話】「ラスト・シャーマン」第二章 第六話 出雲の巫女

  • 執筆者の写真: 長緒 鬼無里
    長緒 鬼無里
  • 2017年9月7日
  • 読了時間: 1分

「あの国の王は、なかなか曲者(くせもの)ですぞ」

 吉備国の王は、そう言って口元を歪ませながらあごを撫でた。  狗奴国との戦いに際し、長年来の同盟国である吉備国の王は協力を快諾してくれた。  しかし、このあと月読達が出雲国へ陸路で向かうつもりであると伝えると、急に苦々しそうな表情を滲ませたのだった。

「あの国は、渡来人に魂を売り渡しておりますのでな」 第六話 出雲の巫女 今回、月読は出雲国を訪れます。 出雲国は倭国で3番目に大きな勢力を持つ国で、日本海沿岸の国々を、山陰地方から北陸地方にかけて治めていたとイメージしています。 朝鮮半島から近く、渡来人の流入が激しいこの国は、先進的な技術や文化を有する反面、どこか危うさが感じられます。 そんな国を必死に守ろうとしている出雲国王と、内陸育ちの月読との温度差を感じていただけたらと思っています。

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