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image : Seiichi Tadano

夢一夜

〜ゆめひとよ〜

君に届けしこの声は

悠久の時を越え

山河(さんが)をさまよう

 

 

愛を語りしその声は

言葉(ことのは)となりて闇に散る

 

 

この世で果たせぬ想いなら

輪廻(りんね)の渦に身をまかせよう

君と手と手を結べる

その日まで

 

 

天(あま)翔(かけ)る鳥のよに

この身に翼があるならば

今すぐ飛び立とう

君のもとへ

 

 

されど今日もひとり

月を見上げし夜は

千年の時にも等しく

頬つたうは涙

 

 

せめて夢一夜

 

 

 

たとえ姿は異なれど

この世の鎖をひきちぎり

愛しき君といつの日か

 

 

ああ せめて夢一夜

 

 

 

愛しき君といつの世か

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